Q.便秘とはどの様なものですか?

便秘とは単に数日間便が出にくい状態と考えがちですが、排便間隔には個人差があります。4日に1度の排便でもすっきりとした排便がある人もいれば、毎回排便があっても便が硬い、強くいきまないといけない、排便後に便が残った感じがするなど不快な症状がある方は便秘の可能性があります。

Q.便はどうして出るのですか?

食物・水分が口から胃の中に入ると、大腸に信号が送られて便を直腸の方へ送り出そうとします(胃・結腸反射)。大腸には・運動と分節運動の2つの運動があり、便を肛門まで運びます。

Q.健康な便はどのようなものでしょうか?

ずばり水分量が70%位のバナナのような形の便が1~2本位です。色は黄色よりもすこし土色がかった方がベストです。

Q.旅行に行くと便秘になるのですが。

腸の働きは、自律神経に支配されています。環境・生活習慣の変化、緊張やストレス、食物繊維や水分の摂取不足からおこります。旅先から帰ればすぐに元の排便習慣に戻り、自然と良くなります。

Q.子供の便秘について

幼児は9ヶ月目から3歳位の間に不随意排便から随意排便へ移行して排便習慣が形成されていきます。排便回数、便の性状、腸管の運動、年齢、栄養状態などを考慮して診断を行います。

Q.女性の便秘について

女性ホルモンの関係で女性は男性に比べて便秘になりやすいといわれています。これは黄体ホルモンが、大腸の蠕動運動を抑するからです。又、妊娠すると4ヶ月位までは便秘になりやすくなります。その後6ヶ月位からは、大きくなった子宮によって腸を圧迫する為に、再度便秘になりやすくなります。

Q.どの様なことに気を付ければ良いですか?

運動不足は腸の動きを低下させてしまいます。日頃から体を動かし、腹筋を鍛えるのも良いでしょう。毎日、十分な水分と食物繊維を摂取し、規則正しい生活を心がけましょう。便意は我慢しないようにしましょう。

Q.どの様な治療法がありますか?

便を軟らかくしたり、腸の運動機能を改善したり、腸を刺激したり、水分量を増やしたりする薬があります。浣腸のしすぎは禁物です。直腸の粘膜が過敏になることがあります。血便、貧血、体重減少がなくても、大腸がんなどの腸の病気によって腸が狭くなっていたりすることがあります。糖尿病、パーキンソン病、抗うつ剤などの影響で便秘がおこることもあります。優性的な便で困っている場合は、自分だけで判断せずに、かかりつけ医に相談しましょう。
※蠕動運動~収縮をくり返しミミズのように動くこと。