Q.高血圧症とはどういった状態ですか?
心臓から送り出された血液が、血管の壁に与える圧力を血圧と呼びます。高血圧症とは、血液が血管の中を流れる時に強い圧力が持統的にかかっている状態です。自覚症状はほとんどありません。
Q.高血圧症の原因は何ですか?
高血圧の人の約90%は本能性高血圧とよばれる食事や生活習慣によるものと考えられています。その他に、腎臓病やホルモン異常などによる二次性高血圧があります。
血圧の人は、常に収縮期血圧が135mmHg以下、拡張期血圧が85mmHg以下になる様に目標をたてましょう。
収縮期血圧(上の血圧)とは
心臓がぎゅー”としぼんで動脈に血液が送り出された時の血圧
拡張期血圧(下の血圧)とは
心臓が”ふーづとふくらんで心臓の弁が閉じて動脈に血液が送り出されていない時の血圧
若年者や中年者は、将来のことを考えて、又、糖尿病や腎臓障害・心臓や脳血管の既往のある方は、より低いところまで血圧を下げる様に目標を立てましょう。
Q.高面圧を放置するとどうなりますか?
高血圧が長く続くと血管の壁が硬く・厚くなり、動脈硬化を引き起こします。それによって血液の流れが悪くなるので心臓がより頑張らなくてはならなくなり、次第に心臓肥大をおこして、心不全になります。
Q.高血圧の合併症とはどの様なものがありますか?
高血圧→動脈硬化の悪循環から、合併症を誘発します。
脳(脳出血、脳梗塞、脳卒中)
心臓(心肥大、心不全、狭心症、心筋梗塞)
腎臓(タンパク尿、腎硬化症、腎不全)
血管(大動脈瘤破裂、閉塞性動脈硬化症)
高血圧が危険なのは、ある日、突然に生死を左右する人生の終点に至ることです。高血圧は症状のないままに進行し、命をおびやかすことから、サイレントキラー(沈黙の殺し屋)”と呼ばれています。
Q.高血圧を予防するには、どうしたら良いですか?
生活習慣を改善しましょう。
①食事療法は塩分ひかえめ(1日6g未満)、野菜や果物を適量食べて、腹八分目にしましょう。脂肪の多い食事を控えましょう。
②運動療法は、ウォーキングなどの有酸素運動、サイクリング、水泳、太極拳などが有用です。
30分以上、毎日継続するのが理想です。高血圧の方は定期的に受診し、医師に血圧を測定してもらいましょう。
③生活習慣の改善では十分に血圧が下がらない時には、内服薬で治療することをおすすめします。治療に不安なことがあれば、かかりつけ医に相談しましょう。