Q.おねしょと夜尿症は違うのですか?
どちらも眠っている間におもらしをすることをいいますが、幼児期にするのをおねしょといい、5~6歳を過ぎても月に数回以上おねしょをすることを夜尿症といいます。
おねしょは夜眠っている間に作られる尿の量と、その尿をためる膀胱のバランスがとれていないために起こります。
Q.夜尿症にはどの様なタイプがありますか?
夜尿症には①多尿型 ②勝胱型 ③混合型の3タイプがあります。
●多尿型は、夜間の尿量が多く(250cc以上)、尿量を調節するホルモンの分泌が夜間に低下していることが考えられます。このタイプは比較的低身長で、思春期の徴候が遅れがちで、習慣的に水分を多く摂取している傾向にあります。
②膀胱型は、夜間の尿量が多くないのに膀胱の容量が小さいために夜尿がおこります。このタイプはがまん尿量が少なく、日中もおしっこが近く、冷え性を伴うことが多い傾向にあります。
③混合型は、夜間の尿量が多く、しかも膀胱の容量が小さい場合をいいます。
Q.家庭で出来る治療法(対策)はありますか?
家庭では「起こさない」「あせらない」「おこらない」の3つの配慮をしましょう。褒めてあげるように心がけましょう。
①夜中に起こさない。ぐっすり寝ることでおしっこを調節するホルモンが分泌されます。また、起こして排尿させることで膀胱機能の発達に影響します。
②規則正しい生活 早寝・早起き、決まった時間の食事を心がけましょう。また便秘症にも気をつけましょう。
の水分摂取の工夫 朝食、昼食にしっかり水分を摂り、おやつの水分は控えめで、夕食は寝る3時間前までに終わる様に工夫して、水分控えめ、減塩に心掛けましょう。
④冷え性への対策 寝る前にゆっくり入浴して、体を温めましょう。
冬場は布団も温めておきましょう。
⑤排尿抑制訓練 トイレに行くことをうながしすぎない様にしましょう。膀胱を大きくする為に尿意を感じてもお話してあげたりして無理のない程度にがまん訓練をしましょう。
Q.どのタイミングで受診すればよいですか?
症状があれば小学校に入学する前に受診をお勧めします。血液検査、尿検査、超音波検査などを行い治療をすれば2~3倍早く治ることが期待できます。夜尿症は親にとっても子どもにとってもストレスに感じることが多い症状です。小学校高学年のお泊り行事は貴重な集団生活をするよい機会となります。先生に協力してもらい、参加する様に励ましてあげましょう。夜尿症は治療できる病気です。わからないことがあれば医療機関を受診することをお勧めします。